土地、建物に関する固定資産税等を滞納し続けると、その土地、建物の所有者(相続人を含む)の財産について強制執行(差押え等)される可能性があります。 また、空き家に関する管理を怠り、「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき、市町村長が当該空き家の所有者等に対して除却、修繕、立木等の伐採その他周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は、地方税法に基づき、当該空き家に係る敷地について、固定資産税等住宅用地特例の対象から除外されることとなります。その場合、対象土地の固定資産税の金額が大幅に増額されることとなり、空き家の所有者の経済的負担が大きくなってしまいます。
市区町村による措置
倒壊等の恐れのある空き家(*)については、「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づいて、当該建物の除却、修繕、立木等の伐採の助言、指導、勧告、命令、代執行等の措置が講じられる可能性があります。代執行が行われた場合は、代執行に要した費用を請求されることとなります。
(*)建物倒壊等については、以下のような場合が想定される。
・建物の倒壊
・屋根・外壁の脱落・飛散
・擁壁の老朽化により擁壁表面に水がしみだし、流出している
・浄化槽の放置・破損等による汚物の流出、臭気の発生
・排水等の流出による臭気の発生
・ゴミ等の放置による臭気の発生、多数のネズミ、はえ、蚊等の発生
・著しく景観が損なわれている状態
・立木の枝等がはみ出し歩行者の通行を妨げている
・動物の糞尿その他の汚物の放置により、臭気が発生している
・シロアリが大量に発生し、近隣の家屋に飛来している
・門扉が施錠されていない、窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている
隣人等から、建物倒壊等による損害賠償請求がなされるおそれがあります。
また、建物倒壊等には至っていないが、そのおそれがあることから、建物倒壊等の防止措置をとるよう請求される可能性もあります。
このような場合、所有者が施設等入所している場合は、当該所有者は高齢であることが多く、所有者のみで対応することが困難であると思われますので、親族等の協力が必要となります。また、すでに相続が発生しているものの遺産分割協議が未了である場合は、相続人全員で協議して対応する必要があり、対応が煩雑になる可能性もあります。
二次相続、三次相続となると相続人が多人数となり、相続人全員の所在や連絡先等を把握することが困難となり、相続人間での連絡がとりにくくなります。
また、相続人が多人数になると、意見対立がおこり遺産分割協議が難航するおそれもあります。
さらに、法改正により、相続により不動産の所有権を取得したことを知った日から3年以内に、相続登記(*)を申請することが義務付けられます(改正法施行日は、令和6年4月1日からスタートとなります。)
相続登記等の申請を怠った場合は、10万円以下の過料に処されることとなります。
(*)相続登記ではなく、法務局へ当該不動産の所有権の登記名義人の相続人であること等を申請することにより、相続登記の申請義務を履行したものとみなされることとなります。但し、その後、遺産分割によって所有権を取得したときは、遺産分割の日から3年以内に、所有権移転登記の申請が義務づけられます。