ご自身や、親御様をはじめとしたご親族がお亡くなりになられましたら、相続が発生いたします。お亡くなりになる前や、相続が発生したときなどに、遺産の内容を一覧できる「財産目録」を作成されることには、以下のようなメリットがございます。
相続が発生しますと、不動産の名義変更、預金の解約手続、その他財産の名義変更など各種の手続を行う必要があります。現実の手続は、各金融機関によっても必要書面や手続が異なるため、煩わしい面があることは、否定できません。 そのため、ご自身や親御様をはじめとしたご親族が所有されている財産を整理して、一覧できる形にしておけば、相続人の方が、遺産の内容を早期に把握することができ、相続発生後の手続も速やかに行うことができます
また、ご自身が所有されている財産の金額によっては、相続人の方が相続税を納付する必要が生じます。所有されている財産の内容や金額を事前に把握しておくことで、いくらほど相続税が発生するのかを把握することができ、相続税納付のための資金準備にも役立つこととなります(詳しくは、税理士等の専門家にご相談いただくこととなります)。
さらに、所有されている財産を事前に把握することにより、生前に、どの財産をどなたに相続させるのかを判断し、遺言として残すことも可能となります。それにより、相続人間における紛争をあらかじめ回避することができる場合も多いと存じます。 2019年に民法が改正され、遺言の要件は緩和の方向に向かっており、誰もが遺言を作成する時代が近づいてきています。なお、具体的に遺言書の作成を希望されるものの、ご不明な点があったり、何から手をつけてよいかわからないという場合は、ご遠慮なく弁護士等の専門家にご相談ください
それに加えて、万一、債務超過等がある方については、相続人の方にお かれまして、お亡くなりになられたことを知ってから3か月以内に相続放棄等の手続を行う必要があります。3か月という短期間で相続財産、債務の金額をすべて把握することは困難なこともあります。そこで、事前にご自身の財産、債務を整理して把握することにより、相続人の方が相続放棄をするか否かの判断を迅速に行うことができます 。
以上の理由で、相続人の方のためにもご自身の財産を整理しておくことをお勧めいたします。
遺言を作成したいと思われている方は相当数おられると思います。実際、自治体などにおいて市民の皆様に対する無料相談においても、遺言、相続に関するご相談が増加しているようです 。
財産をお持ちの方、相続人が複数いらっしゃる方は、遺言を作成しておかれたほうがいいのですが、特に以下の方は遺言を作成しておく必要性が高いと思われます。
・ 不動産を所有している(遺言がないと共有となる)
・ 自宅(持ち家)には、配偶者が居住し続けることができるようにしたい(配偶者居住権の設定)
・ 自社株式を有している(遺言がないと遺産共有となり、株主総会決議がとりにくくなり、場合によっては議案の内容如何にかかわらず株主総会決議をとることができなくなり、会社経営に悪影響を及ぼす)
・ 各相続人が疎遠である(遺産分割の方法について紛争となったり、お互いに連絡を取り合うことができない可能性がある)
一部の相続人に生前贈与をしている(不公平だといって紛争となる可能性がある)