改正相続法(令和1年7月1日施行)のご紹介①

遺留分侵害額請求権について

旧民法においては、遺留分に関する権利行使により遺贈又は贈与の一部が当然に無効となり、共有状態が生ずるとされておりました。

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[例]

遺   産:不動産A

相 続 人:配偶者X(法定相続分2分の1)

        子Y(法定相続分2分の1)

遺言の内容:配偶者Xに不動産Aを相続させる。

旧民法では、子Yが配偶者Xに対し遺留分に関する権利を行使すると、

不動産Aを相続させる旨の遺言が一部無効となり、子Yが不動産Aについて4分の1の共有持分権を取得し、

配偶者Xの共有持分権は4分の3となってしまうこととなる。

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改正民法においては、上記の旧民法の規律を見直し、遺留分に関する権利を行使することにより、金銭債権が発生するのみであると改正されました(改正民法第1046条第1項)。上記の【例】ですと、子Yが配偶者Xに対して遺留分に関する権利を行使しても、不動産Aの所有者は配偶者Xのままで、遺留分侵害額(不動産Aの評価額の4分の1相当額)を請求できるにとどまることとなります。

そのため、配偶者に対して居住不動産での生活を保障してあげたい、相続人その他の者に対して株式を有している会社の事業承継を行いたいとお考えの方は、その居住不動産や株式を特定の者に遺贈等する旨の遺言書を作成しておくことをお勧めいたします(そうすることで、不動産の所有権や会社の株式を特定の相続人等に確実に取得させることができます。)。ただし、不動産や株式等を取得した相続人等は、取得していない相続人に対して、遺留分侵害額を支払う必要が生じる可能性もありますので、実際に遺言を作成される場合には、専門家に相談されることをお勧めいたします。


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改正相続法(令和1年7月1日施行)のご紹介②

持戻し免除の意思表示の推定規定の創設

改正民法においては、婚姻期間が20年以上の夫婦の一方が他の一方に対して居住用不動産の贈与等をした場合については、持戻し免除の意思表示があったものと推定することされました(改正民法第903条第4項)。

したがいまして、婚姻期間が20年以上経過した後には、夫婦の一方(A)から他方(B)に居住用不動産が贈与するなどして、将来、他方(B)が夫(A)の相続財産をより多く取得できるような対策をとることが可能となります。

(※)特別受益について

相続人に対する贈与や遺贈がある場合には特別受益として取り扱われ、その贈与等の目的財産の価額を遺産の価額に持ち戻して(加算して)遺産の総額を算定した上で、その遺産の総額に各相続人の相続分を乗じて、贈与等を受けた相続人についてはその贈与等の目的財産の価額を差し引いて、遺産分割における各自の取得額を計算することとされています(改正民法第903条第1項)。

(※)持戻し免除の意思表示とは

被相続人が、ある特定の贈与等(特別受益)について、その財産の価額を遺産の価額に含めない旨の意思表示をしていた場合(いわゆる持戻し免除の意思表示がされた場合)については、前記の特別受益の計算をすることが不要とされており(改正民法第903条第3項)、その結果、贈与等を受けた相続人は、最終的に多く財産を取得することができることになります。

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【例】

遺   産:預金2000万円

相 続 人:配偶者X(法定相続分2分の1)

      子Y(法定相続分2分の1)

生前に、被相続人が配偶者Xに対し、不動産A(2000万円)を贈与している

(但し、被相続人と配偶者Yの婚姻期間が20以上経過した後に贈与されているものとする。)

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1)旧民法 

ア 配偶者Xの取得分 計2000万円

① 生前贈与 2000万円

② 相続       0円

<算式>

(不動産A2000万円+預金2000万円)×1/2-不動産A2000万円=0円

イ 子Yの取得分 計2000万円

① 生前贈与     0円

② 相続   2000万円

<算式>

(不動産A2000万円+預金2000万円)×1/2=2000万円

(2)改正民法

ア 配偶者Xの取得分 計3000万円

① 生前贈与 2000万円

② 相続   1000万円

<算式> 

預金2000万円×1/2=1000万円

イ 子Yの取得分 計1000万円

① 生前贈与     0円

② 相続   1000万円

<算式>

預金2000万円×1/2=1000万円

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